初デートで、ウナギを食べに行こうと言われても、女性としては微妙な感は否めない。たとえ、それがどんなに美味しいウナギであろうとも。
食料品売り場で、土用の丑の日用のうなぎの予約をする用紙を見かけるようになりました。梅雨だし、土用の丑の日まで、まだ1か月以上あるし、ピンとこないな~とチラシを見ながら、私が思い出したのは、初デートでうなぎ屋を予約しようとした年下の男の子のことです。
10歳近く年下であるにも関わらず、外資系企業で働いていた彼は、麻布十番のマンションに住んでいて、その近くにあるすごく美味しい鰻屋に私を連れていきたいと言いました。お重じゃなくて、コースだし、ゆっくり食事はできると。「麻布十番の鰻屋って、野田岩でしょ?知ってるよ。美味しいけど、初デートでウナギってどうなの?」と心の中で思ったことを、私はそのまま言葉で彼に返しました。
当時、私は30代前半。大学卒業したばかりの男の子と本気で付き合うつもりはなかったので、面白がって彼のデートの誘いにのり、そしてちょっとだけ意地悪をしてみたくなったのです。その男の子は帰国子女だったのと、お父様が有名企業のお偉いさんだったので、基本的なマナーは身についているのですが、それでも10歳も上のお姉さん(私)にバカにされないように、いろいろ頑張っていた姿が可愛かった記憶があります。
話はウナギに戻りますが、野田岩のように鰻コースをオーダーできるならともかく、鰻重や鰻丼をあまり親しくない異性と食べるのは、やはり抵抗があります。最後に米粒を残していたら汚いし、かといって米粒一つ一つを最後にお箸でつまんでいるのも、見られたくないというか、そんな自分の姿は美しくないなあと妙に冷静になっていまいます。やあり初デートくらいは、薄暗いお店でワイングラスくらい傾けないと色気がないと思うのです。
結局、麻布十番の年下くんとは、カジュアルなフレンチに行きましたが、そこでもメニューのフランス語がわかってしまう私が(調理法とかくらいですが)、あれこれ料理の説明をする流れになり、まるでデートの主導権を握る男性のような気持になっていました。
30歳にもなると、男も女もなくなるもの。いつまでも「男性にリードしてもらいたい」という気持ちは捨てて、1人の大人として、対等にデートをすることだできる自分を褒めてあげられるようになると、次のステージで、素敵な男性に巡り合うチャンスが巡ってくるものですよ。
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