【おすすめ本】サヨナライツカ

人間は 死ぬときに、愛されたことを思い出すヒトと愛したことを思いだすヒトにわかれる~サヨナライツカより~
私は「愛したこと」を思い出します。Tie the Knot 田口いづみ

数年前に中山美穂&西島秀俊さんの共演で映画化もされた「サヨナライツカ」(著:辻仁成)。婚約者(石田ゆり子)がいるエリートサラリーマン(西島)が、謎の美女・沓子(中山)と恋に落ちてしまう・・・一見、よくある三角関係のように感じますが、男性の揺れる気持ちが痛いほど伝わってきて、本能的に本妻に感情移入する女性としては、読み進めるのが辛くなります。それでも私がこの小説を繰り返し読んでしまうのは、婚約者の光子(石田ゆり子)が、ある一点において私と全く同じ思考回路だったから。

光子「恋の絶頂期に、その人の横顔を見て、いつかサヨナラがやってくるのだな、と考えて悲しくなる・・・」
私もいつもこんな風に考えて生きてきました。プロポーズされた瞬間も「次のサヨナラは死ぬ時だな」と思って切なくなったほど。ネガティブというよりは、幸せになることに対して臆病なのだと思います。ちょっと不幸なくらいの方が、どこか落ち着く。そんな感じ。

今回ご紹介したかったのは、豊(西島)が光子(石田)に惹かれ、結婚を意識していくまでの心の機微です。小説は婚約者がいながら謎の美女(中山)に惹かれていく豊の恋愛を中心に展開しますが、これはある意味、当然だと思うのです。街中の男が皆振り向くほどの美女が目の前に現れたら、どんな男だって惹かれてしまう。もちろん沓子(中山)の美しさだけに惹かれているわけでありませんが、美しさは最強ですから。

注目すべきは、地味な婚約者である光子。育ちがよく、上品で知的な女性なのですが、豊はお見合い前に「地味すぎて、二人で会うのは苦痛」だと思っていました。それが二人で会ってみたところ、今までルックスで女性を判断していた彼が、器量よりも人を光らせるものが存在することを知り、結婚を意識するようになります。そのきっかけとなった文頭の光子の台詞。

「死ぬときに、愛されたことを思い出しますか、それとも愛したことを思い出しますか?私は、愛したことを思い出します」

お見合いの席で、突然こんなことを言われ、豊はちょっと引いてしまいますが、それに続く光子の言葉に、他の女性と違う何かを感じていきます。もちろんこれは、光子が若くて控えめな女性であるという前提が重要なので、この部分だけ真似すると、完
全に引かれてしまうので注意が必要ですが。

女友達と恵比寿でランチをしていた際、お見合いをしていた隣のテーブルの男性が、女性にこんな質問をしていました。

「~さんは、男性に尽くしたいですか、それとも尽くされたいですか?」
私と友達は、驚きのあまり、顔を見合わせてしまいました。 そんな質問する??
返事が「尽くしたい」だったら付き合いたいのか、「尽くされたい」だったら、「僕が尽します」と言うつもりなのか。お見合い相手の女性は、淡々と食事をしながら「相手によります」と答えていましたけどね・・・。

ちなみに私自身は「尽くすタイプ」だと自負しているのですが、確認の為、夫に聞いてみました。
「私って、尽くすタイプだよね」
「俺って尽くされてるの???・・・はじめて知 った!」
というこは、私が死ぬ時に「愛したこと」を思い出しても、夫は愛された実感がない可能性があるということ?

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中